今回はカンナの上、つまりエギやスッテの胴体部分の不思議?について書いてみたいと思います。
今更?って方も振り返りの意味でお読みいただけたらと思います。
今更聞けない?エギングやイカメタルのエギやスッテはなぜ布が巻いてあるの?必要?
エギングやイカメタルに使うエギやスッテの布の意味
エギングやイカメタル、メタルティップランに使うエギやスッテはほとんどのモデルに布が巻いてあります。この布、個人的にはイカが触った時に滑らないようにしているだけだと思っていましたが実はいろんな意味があるようです。
①イカが触った時にベイトに近い感触に近づけるため
イカは魚と違って手足、つまり触腕(手)やゲソ(足)で獲物を抱きます。
イカが獲物を仕留める時は、ファーストタッチの後、捕食行動に入るのですが、このファーストタッチで自然界にはないプラスチックや鉛に触れると違和感を抱き、捕食行動に移行しません。
そこで、スッテやエギに布を巻いてウロコやアジのゼイゴのような感触を持たせ、ファーストタッチで獲物となるベイト(エサ)と思わせて、イカの捕食行動を促しヒット率を上げるわけです。

②塗装だけでは描き切れない繊細な模様を描くことが可能
プラスチックや鉛のルアーやメタルジグの多くは塗装のみで模様が描かれますが、エギやスッテは巻いてある布に繊細でリアルな模様を描けるため、アピール力が加わり、イカのバイトを誘発できるわけです。

③イカの吸盤による吸いつきを軽減させてフッキング率を向上させる
イカの手足には、吸盤がついていて特に触腕は吸盤が密集しています。
この吸盤がついた手足でプラスチックや鉛だけのエギを抱くと吸盤が吸着して合わせを入れても抱いた手足がスライドせず、肝心のカンナ(ハリ)に掛かりにくくなってしまいます。
この現象を防ぐためにエギやっスッテに布を巻いて、吸盤の吸いつきを軽減させ、抱いた手をカンナまでスライドさせ掛かりやすくしているという深い意味があるのです。

④自然界にはない不自然な光の反射を抑える
こちらは①のベイトに近い感触に近づけるの視覚バージョンになります。
イカはエサであるベイトを捕食して種の保存を繰り返す生き物なので、自然界にはない不自然な反射による光を嫌います。
プラスチックや鉛で出来たエギやスッテをアクションさせると、太陽光や船のライトなどで反射が起こり、イカが反応するわけですが、明らかに光度が強いような光は不自然になり逆効果になります。
この不自然な反射光を自然な光に変えるために布が巻かれているのです。

- イカが触った時にベイトに近い感触に近づけるため
- 塗装だけでは描き切れない繊細な模様を描くことが可能
- イカの吸盤による吸いつきを軽減させてフッキング率を向上させる
- 自然界にはない不自然な光の反射を抑える
昨年発売されたフラッシュブーストは良く釣れる事を耳にしますが、よほど自然に近い光を放っているのしょうか?
イカメタルやメタルティップランで使うエギやスッテの布の種類?
エギングやイカメタルに使うエギやスッテの布の意味をご紹介しましたが、布にはどんな種類があるのでしょうか?
まず、エギング用のエギは、表面の模様やザラザラ感の違いはあるものの、ほぼ同じ素材の布が張り合わされています。
特筆すべきはYMASITAのウォームジャケット(蓄熱布) やエギ王 LIVE サーチの特殊な布で、その感触は一味違います。
改めて触ってみると魚のヌルッとした感触がイメージ的に伝わってきます。
ショップでも各メーカーのエギやスッテがサンプルで触れるようになればワクワクするのですがなかなかないのが残念です。

次に、イカメタルやメタルティップランで使う鉛スッテやドロッパーですが、こちらは見た目そのままの布を巻いて糸で縛っているもの(メタリン、コロコロスッテ等)もあれば、エギング用のエギの布をそのまま張り合わせたもの(メタラーは全身布張り)もあります。

ケンサキイカやスルメイカの胴付き仕掛けで狙うプラヅノは布がないけど?
さて、ここで大きな疑問が・・・。
ケンサキイカやスルメイカを胴付き仕掛けで狙うプラヅノは布がないけど?という疑問です。
確かにイカ釣りに使う疑似餌と言えばプラヅノ、プラスチックでできたツノという意味ですが、昔は動物の角を使い、イカ角と呼ばれていたそうです。
このプラヅノにはもちろん布がありません。
いろいろリサーチしてみたのですが、なぜ布が巻かれていないのかはわかりませんでした。
ただイカメタルはスッテやエギをアクションさせ、イカに見せて止めて待つ釣りのイメージですが、胴付き仕掛けの場合は激しくシャクってアタリを取りほぼ向こう合わせでイカを掛けて釣る動の釣りのイメージがあります。
これらのことから、想像ですが、布を巻く必要性もないのかなと思います。
イカの巻き上げ漁をイメージすればなんとなくわかる気がしますね。
結論!やっぱりエギやスッテに布は必要のような気がする説
さて、この疑問を相方のしんちゃんに投げかけてみました。
しんちゃん、エギやスッテに布は必要かなあ?
イカは基本的に触腕でチョンチョンしてエサかどうか確認してから抱くやろ?布無かったら単なる鉛かプラスチックやし、イカはこんな固いもん食えるか❗これは食いもんちゃうわ!てなるやん。
布巻いてたら多少でも弾力付くから、あ!これ食えるわてなるんちゃうかな?伸ちゃん的には布は大盛でヌルッとした感触の生地にしてほしい。
活性高いか群れ大きい時は奪い合うから特に布は不要やけど、シビアな時は布は必要❗
胴付き仕掛けのプラヅノはなんで布を巻いてないの?
イカメタルと胴付はターゲットが同じと言うだけで過程も中身も別物やしやん!
例えば東京に行くとして、車、鉄道、飛行機と
そもそもプラツノは浮力が弱いから布巻いて海水吸ったらケツ下げて沈む気がする。
手段はあるけど行き先は同じみたいなもんやな!
繊細なアタリを取って釣るのがイカメタルで、胴付はよー知らんけど食い気のある群れが回ってきた時に効率的に多点掛で釣るのが胴付ちゃうかなあ?オモリも重いし繊細なアタリは取れんけど、食い気あるから躊躇無くガッチリ抱くから布は要らんのちゃうかなあ?
うーん流石は相方のしんちゃん!
またまたぷっと笑いを入れながらの的確な見解はさすがですね・・・。
プラヅノの件はWしんちゃんで意見が合致しています。
というわけで、結論!やっぱりエギやスッテに布は必要のような気がします。
ただし、布の無いスッテ、つまりスッテのジグ版も見かけますし、タルイカ用の大きなスッテは布がないのでこれはこれで意味がありそうです。
布巻のエギやスッテでエギング&イカメタルを楽しもう!
さて、今回はスッテの不思議な点について書かせていただきましたがいかがだったでしょうか?前回はカンナ、今回は胴体、そして次は私が一番気になっている部分について書いてみたいと思います、そう、あそこです(笑)
最後までお読みいただきありがとうございました。
それではまた~!
Good fishing with Squid Funk Web !